相続の手続き

相続人の特定(戸籍謄本等の収集)

相続の手続きを行うには、まず初めに「誰が相続権を有するか(誰が相続人になるのか)」を特定する必要があります。たとえば、被相続人(お亡くなりになられた方)に前婚歴があり、前の配偶者(夫又は妻)との間に子供がいる場合、その方にも相続権が発生するため、相続の手続きを行うためには、その方の署名・押印(実印)が必要となります。
「相続人を特定するために必要となる書類」は以下のとおりです。なお、遺言書がある場合には、原則としてその遺言の内容に従って相続又は遺贈の手続きをおこなうことになります。

必要書類

  • 被相続人(お亡くなりになられた方)の出生から死亡までの身分事項の記載のある戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本
  • 被相続人住民票の除票(死亡時の住所地を特定するため)
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本(※戸籍抄本)
  • 相続人全員の現在の住民票の謄本(※抄本)→「本籍地」の記載があるもの
    ※個人情報保護のため「抄本」でも差し支えありませんが、相続人中の数人が同一の戸籍に属する場合、又は同一世帯に属する場合は「謄本」を取得した方が費用が安くなります。
  • 相続人全員印鑑証明書
  • 上記各書類の通数については、原則として1通で足りますが、生命保険や年金の手続きもしくは相続税の申告に際して、上記の書類が別途必要になることがございますのでご注意下さい。
  • 住民票・住民票の除票・印鑑証明書は、該当者の「住所地」の市町村役場で取得することとなります。なお、印鑑証明書の取得に際しては「印鑑カード」が必要となります。
  • 戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本については該当者の「本籍地」の市町村役場で取得することとなります。なお、被相続人が出生から死亡までの間に、さまざまな市町村に転籍しているケースがあります。この場合は、郵送で取得するか、専門家である司法書士等に書類収集を依頼することとなります。
  • 後記2の残高証明書等を取得するためには、上記書類の一部が必要となりますので、各金融機関に個別にご確認下さい。
  • 上記の書類以外に、各金融機関独自の書類が必要となる場合がございます。

遺産内容の特定(関連書類の収集)

被相続人が遺した遺産の内容を把握します。

固定資産 毎年4月~5月にかけて各市町村役場から固定資産の一覧表と納税通知書が送付されてきますので、これらの書類がある場合には、そこに土地の所在・地番、建物の所在・家屋番号等が記載されています。
これらの書類がない場合には、不動産所在地の市町村役場の固定資産税課で「固定資産の価格(評価)通知書」を取得することになります。
預貯金 被相続人名義の預貯金の通帳や証書を探します。通帳を紛失した場合や、ある金融機関との間で取引があったか否かが不明な場合には、当該金融機関に赴き、預貯金の「残高証明書(死亡日現在)」を取得することにより、すべての預貯金の内容を把握することが可能です。
株式 現在は「株券」という紙媒体の証書が発行されておりませんので、被相続人宛ての郵便物や預金通帳の記載内容から、株式を取り扱っている証券会社を探し出し、その証券会社の窓口で、被相続人が保有している株式等についての照会をかけることが必要となります。
出資 農協や信用金庫に通帳がある場合には、当該金融機関の出資金を保有している可能性があります。当該金融機関の預貯金通帳に出資の配当金が入金されていることがあるため、預貯金通帳の記載から出資の存在が判明することもあります。
正式には、各金融機関の窓口で、「出資の残高証明書」を発行してもらうことにより、保有する出資口数を把握することができます。
共済 農協の火災保険として、建物更生共済という共済契約が存在している場合があります。
その他、生命共済・自動車共済についての有無についても、農協の窓口で「共済フォルダー」を発行してもらうことにより契約内容を確認することができます。
生命保険 生命保険は原則として相続の対象とはならず、受取人が指定されている場合には、当該受取人が死亡診断書などの一定の必要書類を保険会社に提出することによって、保険金を取得することができます。ただし、受取人が契約者(被相続人)本人と指定されている場合や、受取人が指定されていない場合は、相続の対象となることがございますのでご注意下さい。
投資信託 預貯金通帳の記載から投資信託の存在が明らかになることがございます。各信託銀行の窓口で、投資の種類や金額を確認することができます。
その他 「現金」や「負債(借金)」も相続の対象となります。借入先の金融機関の窓口で、負債の金額をご確認下さい。その他、自動車・家財道具・電話加入権・骨董品など、被相続人が生前所有していたすべてのものが相続の対象となります。
  • 遺産の評価額が「3,000万円+(法定相続人の数×600万円)」を超える場合には、原則として相続税の申告が必要となります。(当法人が提携先の税理士をご紹介いたします)

遺産分割協議(遺産分割協議書の作成)

相続人全員の話し合いにより、どの遺産を誰が取得するかを決めることを「遺産分割協議」と呼びます。
(必ずしも「法定相続分」に従う必要はありません)

遺産分割協議の内容を書面に記したものを「遺産分割協議書」と呼びます。

遺産分割協議書には、被相続人に関する一定の情報と相続人のうち、誰がどの遺産を相続したかを記載したうえ、相続人の全員が遺産分割協議書に「署名・押印(実印)」することになります。預貯金の解約・不動産の登記名義の書換え等の際に遺産分割協議書が必要となります。

預貯金の解約・不動産の名義書換え等

上記1の各書類及び上記3の遺産分割協議書等を金融機関の窓口に持参して預貯金の解約手続きを行います。株式・投資信託・出資についても同様の手続きを行います。

ただし、不動産(土地・建物)については「、法務局」という所に「登記申請書」を作成して提出する必要がございます。

司法書士(司法書士法人リーガルホーム)の役割

上記1から4までの手続きを代行(支援)する職業が「司法書士」です。司法書士は、お客様からご依頼を受け、お客様とともに、上記1から4までの手続きを行います。
例えば、印鑑証明書以外の書類の取得作業、相続人の特定作業、遺産分割協議書の作成、不動産の登記申請の代理を行うのが、司法書士の主な仕事となります。

上記の手続きをすべてご自分でされる方も、稀に存在しますが、被相続人に関する書類の収集手続だけでもかなりの時間と労力を要したり、また、遺産の内容や相続権を有する人を正確に調査することができず遺産分割協議書を再度作成し直したり、相続人間でどのように遺産を分けたらよいのかわからず話し合いがまとまらないケースが圧倒的に多いため、それらのお手伝いを司法書士が行っております。司法書士の手数料(報酬)については、各事務所で自由に決定することができるため、事務所ごとに異なります。

当事務所(司法書士法人リーガルホーム)では、上記①の各書類を取得し、遺産の分配方法が決まった段階で「お見積り」を出させていただいております。
なお、相続人の皆様が集まる場所がない場合には、当法人の事務所内の相談室を利用して遺産分割協議を行うことも可能です。

当法人は、毎年100件近くの相続手続きを行っており、お客様のご都合に合わせて、訪問相談や土曜・日曜・平日19時以降の業務時間外のご相談にも対応しております。「相続」が発生した場合には、お気軽に当法人までお問い合わせ下さい。